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遮熱塗料の効果は本当にある?仕組み・デメリット・より効果的な暑さ対策まで塗装店が解説
年々暑さの厳しさが増す中で、工場の暑さ対策として遮熱塗料を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、「本当に涼しくなるのか?」「実際のところの効果はどうなのか?」と疑問に思う方もいると思います。
この記事では、約50年塗装事業を行ってきた塗装店の視点から、遮熱塗料の効果と仕組みを分かりやすく解説します。さらに、暑さ対策に効果のある他の施策も紹介していきます。
遮熱塗料とは?
遮熱塗料とは、太陽光の熱を反射して屋根や外壁の温度上昇を抑える塗料です。屋根や外壁の温度上昇によって、その熱がそのまま室内に流れ込むと室内の温度上昇に影響します。
遮熱塗料を使用すると、通常の塗料よりも屋根や外壁の表面温度が上昇しにくくなり、室内の温度上昇を抑えることにつながります。
遮熱塗料の仕組み
太陽光には「近赤外線」と呼ばれる、熱エネルギーを多く含む光が含まれています。通常の塗料は、この近赤外線を吸収して屋根を熱くしてしまいます。遮熱塗料は、特殊な成分によって近赤外線を反射するため、屋根や外壁に熱がこもりにくくなり、室内の温度上昇を防ぎます。

遮熱塗料と断熱塗料は、何が違うの?
遮熱塗料と同様に、暑さ対策に効果があるといわれる断熱塗料ですが、役割や仕組みが異なります。
遮熱塗料は赤外線を反射することで、屋根や外壁の表面温度の上昇を抑えるものです。一方、断熱塗料は熱を伝えにくい性質を持ち、室内への熱の伝導を遅くするものです。

また、断熱塗料は室内の熱を逃がしにくくするため、冬の保温効果も期待できますが、遮熱塗料には保温効果はありません。
それぞれの特徴を理解したうえで、目的に合ったものを選択することが重要です。
遮熱塗料の主な効果
遮熱塗料には、作業環境の改善と、建物の長期的な維持に貢献する、主に3つの効果があります。
①室内温度上昇を抑制
遮熱塗料によって屋根や外壁の温度上昇が抑えられることで、室内に伝わる熱を抑制でき、室内温度の改善が期待できます。
特に、直射日光の影響を受けやすい箇所に施工すると効果的です。
②光熱費の削減
室内温度の上昇が抑制されることで、エアコンの稼働負荷が軽くなり、空調費の削減が期待できます。削減幅は建物の状況によって異なりますが、導入コストと照らし合わせて、長期的に投資回収できるかどうかを確認してみるのもよいでしょう。

③建物の劣化抑制
遮熱塗料には「暑さ対策」以外に「建物を守る」効果もあります。屋根や外壁の温度上昇を抑えることで、熱による膨張・収縮や、変形・ひび割れを防ぎます。

また、塗料を塗った後の塗膜自体の劣化も抑制します。塗膜の劣化の原因は、水・紫外線・温度の3つと言われています。遮熱塗料には、近赤外線を反射する成分が含まれ、温度の上昇を抑制する性質があるため、施工後の塗膜が劣化しにくく長持ちしやすいです。
遮熱塗料は暑さに効果がないって本当?
遮熱塗料には、条件によっては効果を感じにくいケースがあります。具体的に効果がないと言われてしまう理由をお伝えします。
遮熱効果が高くない
遮熱塗料が反射する近赤外線には、熱を運ぶ性質があります。この赤外線を通して伝わる熱のことを「輻射熱」と言います。太陽からの熱は100%輻射熱です。
遮熱塗料の輻射熱の反射率は、60〜80%前後と言われています。単体では遮熱効果が高くはないため、思ったよりも効果を実感できないケースがあります。
汚れると遮熱効果が落ちる
遮熱塗料は「赤外線を反射する」仕組みなので、塗膜が汚れると反射率が下がります。雨風や経年による汚れ、排気ガスの付着などによって、反射率が低下すると効果が落ちやすいです。
塗りムラの差が出る場合がある
塗膜の厚みにムラが出ると、遮熱性能にばらつきが生じます。遮熱塗料は、均一にムラなく塗ることで効果を最大限発揮するため、職人の技術によって効果が左右される部分があります。
断熱材の代わりにはならない
先述したように、遮熱と断熱は機能が異なります。遮熱塗料は、赤外線を反射することで、屋根や外壁の表面温度の上昇を抑えるものです。断熱塗料のように、熱伝導を遅くする効果はありません。
室内環境をより快適にするには、遮熱と断熱を組み合わせて活用するとよいでしょう。
遮熱塗料よりも遮熱効果が高い「サーモバリア」
「遮熱塗料では効果を十分に感じられないのでは」という方に、より遮熱効果の高い遮熱シート「サーモバリア」をご紹介します。
サーモバリアとは?塗料との根本的な違い
サーモバリアはアルミ純度99%の遮熱シートです。遮熱塗料の輻射熱反射率が60~80%程度であるのに対して、サーモバリアは輻射熱を97%反射するため、高い効果が期待できます。

高い遮熱性能以外にも、サーモバリアには以下の3つの特徴があります。
サーモバリアの特徴① 塗りムラがない
サーモバリアは遮熱シートなので、屋根などにシートを貼って施工します。塗料の場合は、屋根の形状などによって塗料が流れてしまいムラが生じやすくなりますが、シートを張る施工であればムラが生じず、均一な効果を発揮することができます。
サーモバリアの特徴② 冬の寒さ対策にもなる
遮熱塗料には基本的に保温効果はありませんが、サーモバリアは保温効果が期待でき、冬の寒さ対策にも効果を発揮します。
サーモバリアはあらゆる方向からの輻射熱を、97%という高い反射率で反射するため、冬は、室内の暖房器具から出る輻射熱を室内側へ反射し、建物内の温度低下を防ぐことにつながります。
夏の暑さ対策と、冬の寒さ対策を一度に行える点が、サーモバリアの強みです。
サーモバリアの特徴③ 雨漏り防止にもなる
サーモバリアのスカイ工法では、既存屋根の上にシートを施工します。屋根材の隙間やボルト部分など、雨漏りの原因になりやすい箇所を丸ごとカバーできるため、雨漏りリスクの低減にもつながります。
遮熱塗料とサーモバリア、どちらが良い?
遮熱塗料とサーモバリアにも、それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解して選択することが重要です。
| 比較項目 | 遮熱塗料 | サーモバリア(遮熱シート) |
| 初期費用 | 比較的安価 | 高め |
| 輻射熱の反射率 | 60〜80% | 97% |
| 冬の効果 | 保温効果はなし | 保温効果が期待でき、寒さ対策にもなる |
| 施工中の稼働 | 稼働を止めずに施工が可能 | サーモバリアのスカイ工法なら稼働を止めずに施工が可能
※一般的な遮熱シートは稼働を止めて施行する場合が多い |
| 外観 | 色を選べる | アルミシート(銀色)のみ |
Q1.外観改善も目的としている場合は?
A1. 自由に色を選べる遮熱塗料を検討するとよいでしょう。サーモバリアはアルミシートなので、見た目は銀色1色になります。また、観光施設で市町村の景観条例に該当するなど、外観に制約がある場合も、遮熱塗料の方が向いているでしょう。
Q2.空調の増設など、これまでの暑さ対策では効果を感じられなかった工場や倉庫の場合は?
A2.サーモバリアの方が効果を実感しやすくおすすめです。遮熱塗料に比べて、サーモバリアの方が輻射熱の反射率が97%と高いため、効果を期待できます。光熱費削減にもつながります。
Q3.1階建てなど低層の工場に施工したい場合は?
A3.遮熱塗料の方が向いている場合があります。近隣の建物が工場よりも高い位置にある場合、サーモバリアを工場の屋根に施行すると、反射された光によって近隣住民が眩しさを感じる場合があります。
Q4.初期費用を抑えて施工したい場合は?
A4.建物の状況や規模、施工場所によって、遮熱塗料とサーモバリアのどちらの方が安く施行できるかが変わります。中村コーテックでは、遮熱塗料・サーモバリアのどちらも対応可能ですので、施工の目的やご状況に合わせて最適な方法をご提案させていただきます。
まとめ
遮熱塗料には、太陽光(近赤外線)を反射して屋根や外壁の温度上昇を抑える効果があります。一方で、遮熱塗料だけでは効果を実感しづらいケースがあることも事実です。
遮熱塗料を施行するだけでなく、断熱塗料との組み合わせを検討したり、遮熱シート「サーモバリア」を代替品として使用するなど、暑さ対策の方法は様々です。
どの方法が最適かは、工場の状態や目的によって変わるため、一度知見を持った専門業者に相談してみるとよいでしょう。
中村コーテックでは、遮熱塗料・断熱塗料・サーモバリアなど、様々な暑さ対策に対応しており、ご相談にのることが可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
よくある質問Q&A
現場調査からお見積り提出までを無料で行っています。工場・倉庫に関する些細なお困りごとでもお気軽にご相談ください。
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詳細は各社様に対して現場調査後のお打ち合わせ時に調整させていただきますが、最大限通常業務に支障の出ないよう配慮・手配をさせていただきます。